長野県JAバンク 年金CM・相続CM

- Advertiser
- 長野県JAバンク
- Agency
- アサヒエージェンシー
- Pl+Dr+Anm
- 土橋利章
- Anm
- 中沢仁美
- Illust
- httr
- 作詞・作曲
- 土橋利章
- 編曲
- 近藤昭雄
- 歌
- MANAKO
長野県JAバンク 年金CMが新しくなりました。
これまで、まなこさんのダンスとねんきんソングで大変親しんでいただき、CMとしてだけでなく自己紹介もできるようになった思い入れのあるCMです。
(日中ロケハンで大人がフラフラしていると怪しまれるのですが、このCMの話ができるおかげで怪しまれなくなりました)
2021年版ではhttrさん作のイラストを使用し、これまでの一度見たら記憶に刷り込まれるCMから、これから年月をかけて安心感が得られるようなそんなイメージを持ったCMへと生まれ変わりました。
これまで踊ってもらっていたまなこさんはMANAKOとなり、リアレンジしたねんきんソングを歌ってくれています。
また新たに年金と関わりのある「相続」のCMも同じ世界観で制作をし、新曲も書き下ろしさせていただきました。
メロディのリズムを似せた兄弟ソングです。相続曲後半のコーラスには、年金メロディが入っているので聴いてみてください!!(気付かないか)
ここからは制作意図や技術的な話など、メモ的な記録です。
【世界観】
この街、この土地で寄り添い共に生きていくことを表現したく、
年金・相続CMともに、ある家族のシーン2つと、共通になる家族が暮らす街をイラストで描いてもらい、そのシーンを繋いでCMにしています。年金は空間で時代を超えて、相続は世代を超えて繋がっていく設定になっています。
【Aftereffectsメインで制作】
C4Dで作ることも考えましたが、元々イラストは正確なパースで描いてもらったわけではないので、イラストの世界観を活かすためAEで3D空間+擬似3D的に作る選択をしました。
重要なのは、慣れていて制作期間とクオリティの落とし所など状況により対応しやすいことだと考えて進めました。
【奥行きのある世界観1】
地球上にいるような表現をするとき地平線の先のものが見えないよう、シーンごとに横から見て15度の角度をつけました。いっぱいあると大きな円になるイメージです。
カメラの移動は円の中心にヌル置いて回転で…とも思いましたが、通常通り複数のヌルで動かしてます。
【AEカメラの補足】
Aftereffectsでカメラを動かす場合、カメラそのものやヌル1つだけにアニメーションを付けるのではなく、移動方向や回転によってヌルにヌルをつけたり、次の動きにいくときには次のヌルとかにしてあげると動かしやすいです。すぐヌルだらけになるけど。これはよく専門学校の授業でもやる内容です。
【奥行きのある世界観2】
AEで3D空間を作る場合、床や天井にあたる部分は実際に素材を90度回転させて置いてあげます。立方体の各面を平面で構成するように。
1枚絵から作るこの場合は、床などは一度パースをなくし真俯瞰から見た状態に変形させ、それをAEで回転させ作っています。
【AEのメリット】
被写界深度やブラー、光源置いてアニメーションレイヤーの影落とす。など調整が楽です(どのソフトでもできるか)
ごまかしとは言いたくないですが、何かあったときの合成もできるので。
AIをシェイプレイヤーにして調整ができるのは、さすがAE。参考画像は適当なつちのこ。
【AEのデメリット?】
レイヤーが数百になると重くなるし、何かしらエラーも発生するものです。でもアイデア次第で解決もしやすいAEが好きです。
質感やリアル表現は難しいけれど、雰囲気作りなら…。制作物が表現上何を重要とするかで選ぶソフトなども決まってくるかもですね。
【C4Dオブジェクト】
AEでは表現しづらい奥行きの立体物はC4Dも使っています。奥に向かってうねうねするケーブルとか(地味)
随時更新するAEカメラを活かしたいときはElement3Dを介して置いたりすると調整しやすくて便利な気がします。
ということでメモでした。こちらのCMも長野県JAバンクのCMとして親しんでいただけたら嬉しいです。
土橋 記